美大 + 受験
偶々サンフランシスコで出会った夫も私も美術学校出身
彼はIndustrial Design専攻
私は日本画専攻中退(爆
彼が通っていた学校はLAにあるArt Centerと言います。世界中でデザインの第一線を担っている卒業生を多く送り出している学校。特に、車のデザイン業界が有名でしょうか?サンフランシスコ、ベイエリアにもやはり卒業生が沢山います。時々、私のブログで登場するIncaseのfunderも、ManymalsのデザイナーのMarkasも、Art centerの卒業生。
明日の晩、そのArt Centerの卒業生を対象としたイベントを夫の会社でホストする事になっていて、夫もプレゼンテーションをするのですが、前夜という事もあり、今晩はArt CenterのCoreの方々とDinnerに行ってきました。
そこで話題に出た色々な事、感じた事。私も日本でちょっとはみ出た「美術」という世界にいたのですが、やっぱりこの先、日本の美術が世界に出て行く為には色々バランスを取って変化していかなくてはいけないのではないかと思いました。
勿論、外に出で行かない、という選択肢もある。でも、今日ディナーに入らしていた方々からも聞いた事ですが、現在50代、60代、日本のデザイン業界をリードして来たとも言えるArt Centerを卒業した日本人達は、今の日本の若い人達が海外に出て行く事に夢を持っていない事を残念に思うと同時に危機感を抱いていると言っていました。私も数ヶ月前に日本の記事を呼んで、最近の20代の方に調査をした所、25%未満の方しか「海外に行って勉強してみたい」と思っていないとか、、、
海外に出て行かなくてはいけない、というのではありませんが、今こうしてインターネットが発達して、コミュニケーション、ビジネス、あらゆる形態のものがGlobalシェアーされている中で、世界を知る事はとても大切だと思います。知るだけではなく経験して同じ視点を持つ事も大切。外を知っているから中にも磨きがかけられるというか、外を知ったから必ずしも外の物と共存しなくてはいけない訳ではなく、知っていて、情報を消化して、 起源(日本)に戻るというような流れが必要なのではないかな、と思います。
もう一つ、教育システム
Art Centerが世界的にリードしていける才能のある人を沢山送り出している理由には「個」の重視があるのではないかと思います。
私は美大の付属に通っていて推薦を取れたので、まあ上手く言えば高校時代の成績&技術が評価対象になって上の美大に行けた訳ですが、大学から入って来た人は’受験がありました。その受験は「専門試験と学力試験の合計得点」で入学できるか否かが決まる訳です。つまりはテストで、その結果が合格発表に張り出される訳です。
今晩、一番印象に残った話は、Art Centerの先生を始めとする全ての人が、如何に生徒の個々を大切にしていてそれが全てのプロセスでCareされているかという事。例えば、「もし6人全く同じようなPotfolioを提出した場合は、僕たちが知りたいのは6人それぞれがどんな夢を持っていて、それぞれの個性がどんな風にそのやりたい事とにアプローチをもっているか?」という事。
残念ながら、私がもっている情報の中では、日本の大きな大学の入学プロセスで一人一人の「夢」や「情熱」が考慮されて入学に繋がる事は無いように思います。勿論、個人の特技が反映される「一芸入学」のようなものがありますが、一般の人、全ての受験者に適用される訳ではありません。
どちらが良いとか、悪いと言っているのではありませんが、戦後から今まで作り上げられた「受験」という入学プロセスは終わりするべきだと個人的に思います。学校に入学して卒要する事も大切ですが、それと同時に、若い時(大学入学前)から、「何に」興味を持ち、10代、20代という最も大切な時期に時間を費やしたいと思うか?というモチベーションのようなものが必要で、それを汲み取れる学校システムも必要だと思います。私にはそのような経験はありませんでしたが、学校という場所が夢を実現するための場所にもっと近くなれば良いな、とお思います。単位を取る事よりも、自分がどうしても譲りたくないものだから必死にアプローチしているうちに単位も取れた、というような方が理想的。
明日の夫のプレゼンテーション
若い世代のArt Centerの方々にもインスピレーションを与えて欲しいし、そして、これからその学校をまた支えていく事の礎となってくれたら嬉しいです。。。。そして同時に、私も自分が卒業した学校から与えてもらったものについて少し考え中。